アスベスト=石綿?

アスベストによる健康被害、というのが結構前からものすごく取りざたされている。
その流れで、小学校等の理科の実験に使われている石綿金網(アルコールランプを使うときにビーカーやフラスコとそれを乗っける台の間に敷いていた金網。あの中心部の白い円形の部分に石綿が使われているのだろう)を全面的に代替品に交換するよう国から指示が出た、という新聞記事をちょっと前に読んだ。
アスベスト報道を見ていて「石綿金網はいいのかなあ?」とずっと思っていたのだが、特に石綿金網について触れているものは見なかったため、「アスベスト石綿の一種で、石綿の中でも特に毒性の強いものなのだろう」と思っていた。アスベスト石綿、なのか、それともアスベスト(有害)<石綿(毒性の弱いものもあり?)なのかがわからなかったのだ。
しかし、どうもアスベスト石綿で、呼び方だけの違いらしい。


私は、小学生のときに理科の授業の実験時に担任から「この石綿金網に使われている石綿というものは相当有害なものだ」と聞かされていた。その際、「じゃあこれ火にかけたらヤバイんじゃないの?」と担任に質問し、「まあこれは火にかけるくらいなら平気。」という答えが返ってきたのを覚えている。まあ、担任が石綿の危険性を教えてくれたといってもその程度なのだけど、それ以来、石綿=有害、というのは私にはあたりまえのことだったし、小学生のときに学校で聞かされるくらいだから世間一般でも常識なのだろうと思っていた。
だから、アスベストアスベスト!と騒いでいるのを見て、え?何をいまさら、という驚きがあった。アスベスト工場で働く人や、アスベストを扱う建築業・解体業などの職に着く人たちが、アスベストの有害性を知らなかったために、健康に害を成し、あるいは死に至っている、というのである。
15年前の小学生が授業中に担任に聞かされるようなことを、最近までプロの人間が知らなかったというのである。そんなおかしい話はあるか。会社の方で説明がなかった、ということをみな異口同音に言っているが、数ヶ月で辞めたような人ならばともかく、数十年アスベストに関わる仕事を続けていた人が、その危険性について全くの無知であったということなどあるだろうか。雇用者の方で隠そうったって、隠しきれるものではないだろう。
まあ、それについては、「被害者」の人たちを非難しているわけではなく、不思議ねぇ、というだけのおはなしです。かなりの数の方が、癌になったり、死んでしまったり、しているわけですから、そらあ大変な話ですよ。



アスベスト石綿?問題を確認するために、「アスベスト」でgoogle検索してみたところ、二番目にhttp://www.jca.apc.org/asnet/というサイトが出てき、検索結果にはその下にこのサイト内のhttp://www.jca.apc.org/asnet/welcome/dif.htmlというページが表示されていたので、ここを開いてみた。
ここには、

アスベスト石綿(いしわた、あるいはせきめん)とも呼ばれます。石綿という名前のとおり、綿のように柔らかな繊維ですが、鉱物の一種で、火にくべても燃えません。アスベストという言葉は、「消すことができない」あるいは「永遠不滅の」という意味のギリシャ語に由来しています。

とある。ほうほうなるほど、そうかそうか、と読み進めていくと、

1987年、市民が身近なアスベスト問題に気づかされる事件が起こりました。そうです。全国各地の学校の天井や壁に、発がん物質アスベストが吹きつけられていることが報道され、大騒ぎになった、あの事件です。あれ以来、アスベスト金網も姿を消しました。1995年には、阪神・淡路大震災で壊れたビルを解体するとき、大量のアスベストが飛散して大問題になりました。

と出てきた。1987年というと、私は6つだったので、このようなアスベスト報道があったかどうかは記憶に無いが、小学校のときの担任はこのニュースを見て石綿の危険性を認識し、私達にそれを伝えたのかもしれない。
しかし、同様に、阪神大震災のときにアスベストの話が「大問題」になっていたかどうかも覚えていない。そのときは14だったけど。どう考えてもその他の問題の方が大騒ぎされていて、アスベストの話を聞いた覚えはない。大問題、は言いすぎなのではないか。大体、このときそこまで大問題、になっていたら、なんでまたその後その話題が途切れ、10年も経った後突然大騒ぎするのか。まあ多分多少は問題になったんだろうけど。


私がこのサイトを訝しく見るのには訳があって、このサイト、トップページに「このホームページには工事中の部分がたくさん含まれています。あしからずご了承ください。」と書かれ、ほとんどのコンテンツが「準備中」となっているのだが、ここ最近で作られたものではなく、2000年に形だけ作られてその後ほったらかしにされているものなのである。
「最終更新日 2000年8月28日」とあり、それ以降更新はされていないようなのだ。
更新履歴のページには、
 2000年8月28日 デバッグ
 2000年7月20日 デバッグ
 2000年7月16日 第一期工事完了
 2000年7月15日 試験アップロード
とあり、とりあえず頑張って作り出してみたけど、一ヶ月で止めちゃってそのあとずっと放置、というのがわかる。サイト中の画像も、すべて枠だけ用意されて「画像準備中」となったままである。
アスベスト根絶ネットワーク」などと大仰な名前を付けた割には、最初だけ盛り上がってすぐ活動しなくなったのだろう。
連絡先に関して、メールアドレス、電話・FAX番号が掲載されているが、「・秘密保持のため、ファックス(03-3363-××××)の利用をおすすめします。」とある。秘密保持って何?ヤバイの?問い合わせが他に知られるとなんかマズイの?どこから秘密が漏洩するの?。謎だ。


このサイトは、勢いだけでやっちゃった感が否めない。メンバーのプロフィールが掲載されているのだけれど、4〜50代のオジさん二人なので、勢いでやっちゃってすぐ飽きちゃったんだろう。
このサイトの「石綿アスベスト」をそのまま鵜呑みにするのは抵抗がある。



googleで一番上にきたのが、このサイト→アスベストについて考えるなのだが、開くとトップページに「サメに追われながらジェットスキーをする犬」という意味不明にのんきな画像が載せてあり、「Let's Think About ASBESTOS!〜アスベストが生む出会いに感謝して〜」とある。アスベストが生む出会いに感謝して、て・・・。まあ、アスベスト問題を通じていろんな人にめぐり合えたのかもしれないけど、アスベストに対して否定的に捉えているサイト(肯定的に捉えているサイトがあるかは不明だが)なのに、その爽やかな感じはないんじゃないかな、と思う。団体だけでなく、アスベストにまで爽やかさを感じる表現だ。イメージ的に「いいじゃん!アスベスト!ありがとう!アスベスト!」て感じ。


こちらは、かなり細かく作りこまれて、今でもしっかり更新されており、きちんと活動しているようだが、どうしてものんきな感が払拭できない。アスベストと関連があるとは思えない犬の絵が多数使われ、自作の?曲が自動で流れるようにしてあったり(スピーカー切ってあるので聴いていないが)、それらの曲がアスベストの記事の間にアップしてあったり。
そして、アスベストに関しての説明も割と詳しいのだが、完全に「アスベスト石綿」とは書かれていないし、色々な石綿製品について代替品の問題など言及しているのに、石綿金網に関しては全く触れられていない。と思う。流し読みした感じだと。



誰か、アスベスト石綿、もしくは、アスベスト石綿、をハッキリと証明、説明されているサイトを教えてください。自力で調べるのは早くももう疲れたし飽きたから。


まあ、自分や自分に直近の人々が、アスベスト問題と無関係だから、こうして気楽にしていられるわけですが。